カンタンマップ開発のきっかけ:阪神大震災での現地調査

1995年1月、阪神大震災。

当時、建設コンサルタント会社で働いておりました。
発災から数日後、会社の上司から、現地調査の要員が足りないから、現地に入って手伝ってこいと。

それから数ヶ月、国土交通省(当時は建設省)の事務所に泊まり込みで現地調査。

夜中でも大きな余震があったら、状況に変化がないか、街なかに再調査へ。

余震にも慣れてきたのか?震度5くらいの余震なら歩いてたら気づかないようにもなり。

 

当時は、パソコンなし、デジカメなし、インターネットなし、携帯電話なし、GPSなしの時代。

ほんの20数年前なのに、まだパソコンもなかったり、ケータイもなかったり。
今の大学生が生まれた頃なのに、今の大学生に言っても想像出来ないですよね。

 

現地に入る時は、紙地図を持って、フィルムカメラで写真を撮って。

写真を撮影するたびに、紙地図に印を書いて、何枚目の写真かをメモしておいて。

フィルムカメラなので、現像しないと写真は見られないのですが、神戸の写真屋さんは被災していて現像はできず。

フィルムを10本くらい持って、大阪のカメラ屋さんに持ち込んで現像したものを神戸に持ち帰る。

たたみ二畳分くらいの大きさの地図を床でつなぎあわせて、その地図にどこで撮った写真かを一枚ずつ貼っていく。

これを国土交通省の職員の方に報告。

そんな日々が何ヶ月も続きました。

 

当時は、このような大規模災害も初めてのことだったし、自分も若かったこともあって、
その時は何も思うことはありませんでしたが、、、

「現地調査って、こんなことでええんか?」

と思うようになり。

 

その後、IT革命と呼ばれる大きな進化があって、

  • 個人が携帯電話を持つようになり、スマホになってインターネットにも現地でつながるようになり
  • フィルムカメラはデジカメになって、その場で写真も見られるようになり
  • GPSも普及して、自分がいま、どこにいるのか?もわかるようになり

 

しかしそれからも、ダムの建設予定地の調査や高速道路の調査などにも関わりましたが、

「ITツールは進化したけど、現地調査は阪神大震災の当時と何も変わってない。」

 

現地でデジカメで写真を撮ったデータをパソコンにコピーして、Excelの帳票に貼り付けたり。

何百枚と撮影した写真はあるものの、どこで撮った写真か思い出せなくて、なかったことにしたり。

 

阪神大震災から何十年。何も変わってないのでは?

そんな思いをずっと感じていた時に、テレビを見ていたら、スティーブ・ジョブズが。

iPadを発表した映像を見て、何の根拠も自信もありませんでしたが

「これ使ったら、阪神大震災の時の現地調査が楽にできたのでは?」

そこから、何年もかかりましたが、今の「カンタンマップ for iPad」となりました。

 

何年もかけて進化した、今のカンタンマップはこんな感じです。