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学校や公民館などの公共建築物の点検・管理を行うシステムを、クラウドサービス「kintone」で構築
自治体でのクラウド利用は先進的な取組みであり、かつ、ノンプログラミングでシステムの開発を実施しました

●開発の経緯

神戸市役所では、スタートアップと行政職員が協働で、地域課題を解決するためのプロジェクト「Urban Innovation JAPAN」を運営されています。
https://urban-innovation-japan.com/

この公募において、下記のテーマにおいて、当社の提案を採択して頂きました。
「事故防止に向けた、公共建築物点検結果の自動解析システムの実証開発」
https://urban-innovation-japan.com/project/2019-1st/construction-inspection/

開発にあたっては、従来の委託開発とは異なり、共同開発との考えから、毎週のように打合せを繰り返し、お互いの意見を出し合いながら開発を致しました。対面の打合せのみではなく、開発途中での確認等は、メールではなく、チャットツールを活用して開発のスピードアップを図りました。

●開発コンセプト

自治体で使われるシステムは、納品された後に改良などが行いにくいケースを多々見てきました。

そこで、開発にあたっては、「エコシステム」の考え方をベースとしました。
基本的に、当社独自のプログラム開発は行わず、kintoneおよびプラグインなどを組み合わせることで、「ノーコード・ローコード」での構築を実現しました。

これにより、利用を進める中で、改良の要望が出た場合には、簡易な改良やカスタマイズであれば、職員でも行えるようにしました。

kintoneの利用を決めたのは、神戸市ではkintoneを提供するサイボウズ社と事業業務提携をしているという背景がありました。これに準じて、開発環境をクラウドサービスのkintoneとしました。
https://www.city.kobe.lg.jp/a57337/shise/press/press_back/2019/press_201904/20190419040501.html

●導入効果

＜ローダー開発＞

既存の調査結果がExcelによる管理でした。ひとつの施設点検ごとに複数のExcelファイルが存在し、ひとつの点検結果を確認するためには、それらのExcelファイルをひとつずつ開いて確認しなければならない状況でした。これを結果を見えやすくするために、複数のExcelファイルから自動で値を抽出し、kintoneで見られるような形式に変換するプログラムを開発しました。

＜評価の自動化＞

これまでは、定形の点検項目にチェックは入れるものの、その評価は点検者によって異なることもあり、そのチェックに時間がかかっていました。これを神戸市の担当者の方々と共に、評価基準を見直し、これらの自動化を目指しました。成果では、緊急度によって、分類が自動分類されたり、人の目で確認が必要な項目も自動分類される仕組みを構築しました。

これらにより例えば、Excelファイルの確認を行う作業にて、200施設程度を実施した際に、67時間程度かかっていたものが、30分程度に短縮出来ることが期待出来ました。

●今後の拡張

＜点検にiPad活用＞
点検結果をExcelで生成していることを無くさなければ状況を大きく変えられません。そこで、当社が開発しているカンタンマップ for iPadを活用して、点検現場からiPadを使って、直接kintoneに結果や写真などを書き込むようなサービスを提供します。

■問合せ先

代表者：代表取締役　黒木紀男
所在地：大阪市北区曾根崎新地1-13-22
概要：「地図」に関わる課題を解決する会社です。地図に関するシステム開発や地図活用コンサルティング。自社サービス「カンタンマップ」の提供により、企業の業務改善をご提案しています。
URL：https://www.at-creation.co.jp/